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オランダでも必要? 英語学習について

オランダに移住したらオランダ語を勉強しなければと気合を入れていました。

ところがオランダではほとんどの人が日常の英会話を、また多くの人がネイティブ並みに話すので、英語ができれば生活に支障はありません。

もちろんご近所付き合いや、子どもがいれば学校の親同士の会話でオランダ語ができて良いに越したことはないですが、オランダ語か英語かと言われたら、どこへ行っても使える英語を勉強することをおすすめします。

今回はわたし自身の英語学習方法を紹介します。ちなみに過去2回受けたTOIECでは最高が800点ですが、現在はオランダで日常的に英語を使って働いています。

大学で学んだ、英語を繰り返し「聞く&真似する」こと

今でこそオランダ人の夫と毎日英語で話し、英語で仕事をしていますが、高校生の頃は英語が大嫌いでした。

その理由が高校時代の英語学習が極めて「読解&文法」に特化したものだったからだと思います。

そんな英語嫌いなわたしが進学する大学を選んだ理由は「交換留学制度があるから」でした。アジア諸国はもちろん、欧州やアメリカからの留学生を受け入れていた母校の英語教育は、今までのリーディング中心の高校英語とは一味違うものでした。

 

シャドーイングと暗記

まず最初の英語の授業で渡されたものは、「英語の会話がいくつも録音されたカセットテープ(時代を感じます)」とテープ内の会話をスクリプトに起こしてある「プリント」でした。

教授からはすべての会話を聞く・話すを何度も繰り返し、暗記するように言い渡されます。

そして次の授業でクラスメイトとペアになり、クラス全員の前で発表させられました!教授からの容赦ないダメ出し付き。

大学一年生の頃は本当に簡単な会話中心でしたが、それでも発音はもちろん、リエゾン(複数の単語の音のつながり)、感情を込めた英語の話し方などを徹底的に指導されました。

この教授の授業では文法の解説はほとんどありませんでしたが、簡単な会話から徐々にレベルが上がっていくにつれて、難しい言い回しや単語を自然と覚えていきました。

クラスメイトの前での発表はもちろん緊張しましたが、今考えると誰かの前で英語を話すという恐怖感が、一年生の間にずいぶん和らいだように思います。

 

イギリス留学で得た、間違いを恥じない勇気

母校に入学したからには絶対に達成したかった「交換留学」。一年生の間の猛勉強の努力が実り、イギリスの某大学へ2年生の夏から10か月間留学しました。

留学生向けに設けられた夏休み中の英語準備講座を終え、大学生活で待っていたのは文字通り「英語しかない環境」でした。

イギリスの大学では教授による一方的な「講義」ではなく、生徒と教授が積極的に様々な意見を交換するスタイルがとられています。

クラスメイトが授業中にどんどん発言する姿に度肝を抜かれるとともに、その英語が全く理解できず、一気に落ちこぼれになったのを覚えています。

ホームシックも重なり、本格的な大学での授業が始まった10月頃は気持ちがかなり落ち込んでいました。

そんな時母から言われた「できないのが当たり前だよ。生まれてからずっと英語で育ったイギリス人と自分を比べず、自分が成長することに集中すればいいんじゃないの」という言葉に救われました。

それからは「間違えても恥じない」をモットーに、授業ではなかなか発言できなくても、休憩時間にクラスメイトと話したり、買い物で店員さんに積極的に話しかけたり、自分の英語力を伸ばせるような行動をとるようになりました。

また、寮のフラットメイト(わたしが滞在していた寮では、一つのキッチンを5人のフラットメイトと共同で使っていました)とは、相手の勉強の支障をきたさない程度に長く一緒にいて、できるだけたくさん話すようにしました。

大学での成績は優秀からはかけ離れたものでしたが、日常会話はこの留学中に何倍も上達したと記憶しています。

 

忙しい中でも英語力を伸ばせるツール

大学3年生の夏に日本へ帰国した後も、大学では英会話力を維持できるような授業を中心に履修し、4年生のころは英会話スクールなどにも通いました。

社会人になり数年英語からは遠ざかってしまいましたが、その後に大学の頃とは別の英会話教室へ通ったりしました。

 

ネイティブスピーカーが教えるスクールやオンラインのレッスンは会話力を伸ばすのに最適かもしれません。

しかし、スクールの現場には英語教育を勉強したことのないネイティブの先生がたくさんいるのも事実で、マンツーマンのレッスンにがっかりすることも多々ありました。

あくまでも個人の感想ですが、先生を選べるようなスクールでないと、本当の効果は無いように思います。

 

そこでわたしが好きで今でもたまに使っているのがEnglish Centralというオンライン学習サイトです。

サイト内の動画を見て、ビデオ内のナレーションや会話を録音、そして採点も受けられるというEnglish Centralのツールは、カセットテープで会話を何度も聞き、暗記・発表した大学一年生の頃の授業とまさに同じ学習方法です。

映画や旅行などの趣味に関連したものからビジネスに至るまで、様々な種類の動画で英語を学習できるので、英会話レッスンで興味のないトピックについて無理に会話をしなければならないという苦痛もありません。

もちろんスクールやオンラインレッスンのような、決まった時間にレッスンに出席する必要もなく、自分で学習時間を決められるので、忙しい人にはぴったりのツールだと思います。

またこのサイト内にはフォニックスの練習ビデオもあり、徹底的に英語の基礎となる発音を繰り返し練習できるのも特徴です。

フォニックス(英: Phonics)とは、英語において、綴り字と発音との間に規則性を明示し、正しい読み方の学習を容易にさせる方法の一つである。 英語圏の子供や外国人に英語の読み方を教える方法として用いられている。(Wikipediaより)

 

 

今回は英語学習についてお話しました。

留学に関してはずいぶん精神論になってしまいましたが、英語を話して間違えることの恐怖感を克服するのに大事な経験をさせてもらったと、両親には心から感謝しています。

英語の学習で本当に効果があるのは、英語を聞いて話すいわゆるシャドーイングを繰り返すことだと信じています。

何度も同じ文章を繰り返し声に出していると、だんだん口が英語に慣れた動きをしてくれるようになります。

難しい会話は必要ないので、ぜひ簡単すぎると思える会話から練習を始めてみてください。